批判[編集]

東條の描き方、東京裁判の判決への批判的な描写、日中戦争(支那事変)や太平洋戦争(大東亜戦争)を「自衛の戦争」「アジア解放の戦争」とする描写、「南京大虐殺」の存在を疑問視する東條の発言、ラダ・ビノード・パール裁判官の描写、インド独立におけるスバス・チャンドラ・ボースやインド国民軍の役割についての描写などから、劇場公開の前から国内外で賛否両論が巻き起こった[6][7]。また、この映画の「日本がチャンドラ・ボースを支援してインド解放に大きく貢献した」とする描写に対して、インド政府はこの見方を認めず、制作者からの協力の依頼を拒否した[8]。左派系の識者やジャーナリストからは、「右翼映画」との批判や上映反対運動が起こり[9]、製作した東映の労働組合を中心に「映画『プライド』を批判する会(事務局長:高橋邦夫)」が結成され、公開中止を東映に申し入れたが、最終的に東映系145館の映画館において公開された[10]。
受賞歴[編集]

第16回ゴールデングロス賞優秀銀賞
脚注[編集]

^ 創業者にして当時の会長・中村功が「ラダ・ビノード・パール判事を主人公にした映画を作りたい」という企画を東映に持ちかけたのがキッカケ。それに対し、伊藤監督から「日本国内上映の映画ではパール判事の物語ではウケない。どうせやるなら東條英機を題材にしたらいいのでは」と逆に提案され、内容が決まった。ただ、当初の企画への配慮か、パール判事のエピソードやインド・ロケも物語に盛り込まれ、2時間41分の超大作になった。
^ 製作費15億円を東映と分担することになった東日本ハウスは、この製作の受け入れ子会社として「東京映像制作株式会社」を設立し、前売り券を大量に引き受けた。
^ 作品紹介『プライド 運命の瞬間(とき)』日本映画製作者連盟
^ 『キネマ旬報』[要追加記述]
^ 映画 DVD『プライド-運命の瞬間(とき)』
^ 『キネマ旬報』1998年6月上旬号 特集「問題作『プライド 運命の瞬間』をめぐって」
^ 「教科書に真実と自由を」連絡会・編『いまなぜ戦争責任を問題にするのか』教育資料出版会
^ トニー・ラズロ「日本映画『プライド』」『週刊金曜日』1998年5月1日号
^ 『朝日新聞』1998年5月16日および『毎日新聞』1998年5月17日
^ 映画演劇労働組合連合会(中央執行委員長:高橋邦夫)は、この映画や『ムルデカ17805』については上映に反対し、『靖国 YASUKUNI』については表現の自由を根拠に上映するように主張した[1]ことから、大原康男や井沢元彦などから、そのイデオロギーからの二重基準を批判されている(『産経新聞』2008年4月23日)。井沢は、『靖国 YASUKUNI』では表現の自由の危機を訴え、公開への圧力や妨害を批判した高橋が、『プライド・運命の瞬間』に対しては全東映労働組合連合会の中心人物(副執行委員長)として「検閲」をおこない、「侵略戦争美化の映画」のレッテル貼りをおこなったことや公開中止の圧力をかけていたことを挙げ、「このような二枚舌の人間に「表現の自由」を語ってもらいたくない」と述べている(『SAPIO』2008年5月14日号「SAPIO'S EYE 特別版‐映画『靖国』論争で思い出すべき10年前の「上映中止要求」事件/井沢元彦」)。

自尊プライド 運命の瞬間(1998)

又名:自尊—命运的瞬间 / 尊严 / Pride / Pride: The Fateful Moment

上映日期:1998-05-23片长:161分钟

主演:Masahiko Tsugawa/Scott Wilson/Ronny Cox

导演:伊藤俊也编剧:松田寛夫/伊藤俊也